キャミソール
こー暑いと、どーしたって薄着になっています 薄着というよりも、ハダカに近しいような格好になります それにしたって皮や皮膚を脱がすわけにもいかないので、暑いというのは本当に堪えます 涼しい川風が偶に入ってくると、頭もシャキッとなるにはなりますけども、こんなハダカ族様でいると、忌まわしい出来事が、震撼として脳裏に戦慄が走ります この前の点滴のドス黒さの残った皮膚は先日までには、薄皮が剥げてうっすらとなっていくように感じられてはいるものの、どーしたって色がついているとは云わないまでも、酷く汚らしいのである これは、他人が観るのと自分が毎日確認してるのとは違うと思われる点もあるが・・・度重なる陵辱の果てに様々な機関との連絡を絶ち、道端に敷いた茣蓙の上にとぼしい残飯同様に扱われるモノなんかを並べてるんだけどビニールカバーが被ったまんまの書籍やら、貰った袋詰めになった味噌パンやら、UFOキャッチャーで辛うじてクスネタような思いっきりでかいぬいぐるみとやらなんかを一個ずつ売りさばくといったことをフリマでもなんでもないのに 観光地目的にどっかからやってきた通りかかった知らない人たちにウルという売りかたを楽しむ 炎天下はどこもかしこもアチーので、たまには、二歳三ヶ月くらいに成長した樹木の木陰で涼んでみたりもする お昼時になると、観光客の足もぱったりと途絶えてしまうので、その一時間二十分くらいは、打っているといった調子であった 人がアウトドアを楽しんでいるというのに 顔や身体への照り返しや紫外線は強く、サンシェイドをぬり直しては、肩から染み出るような細かい塩をタオルで拭いたり、その塩を集めて何かに使おうかとか考えていた それにしてもこの塩は価値がありそーだ とニヤけてくることもある たった1mgでどれほどの値打ちがあるか・・・?考えただけでも恐ろしくなって、またニヤニヤしてきてしまうのである そんなもん誰もかわねーよって思ったけど、まぁモノ好きみたいなヤツが観光で来たら、こじゃれたビンに入れて、ピンクのビロードのリボンでもかけておこう
客:それはなんですか?
me:塩です
客:かなりサラサラだね
me:えぇ、製造元は血統証がついてます
客:ふぅむ、おいくら
me:この製品も今日しか売らないつもりですので、お安くしときます
客:ほぉ、で、お値段の方は、、、
me:現金は要りません 客ギョッとする
客:じゃ、VISAかMASTERかで、お願いできるの?
me:いいえ、ここにお客様と一緒のガゾーになって下されば、それで決済はおしまいですよ 簡単ですよね 客再びギョッとして 客:どれどれ、どれ、、、おぉ・・・、これは、凄い!キミぃ、ここをプッシュしてこの画面とキミと一緒にガゾーにすればいいんだね、これでいいね 有難う 嬉しいよ 何度か聞き返して、相槌を求められた
me:いえいえ、私の方が嬉しいです、お客様 ほんとうに有難うございます こちらこそ、感謝致します 客:じゃぁ、この小さなビンを戴いていくとするか、それにしてもサラサラで美しい、、、どうもありがとう
といった具合に一個ずつ売りは相変わらず続いたが、現金には相変わらず結びつかなかった 笑い話のようなものかもしれない 年中行事のような教育金助成陳情へと、大きな市長、教育長、議長なるモノと会合を持ったが、またそこで、やらかしてしまった こんなんでは硫酸を顔にぶっ掛けられても腹の虫は収まらんと言ったセンセーが、私に噛み付いてくるだろう さっさと逃亡してきたが、今度は公証役場だ ここでは、支払いが滞っている相手を連れ立って来いとかいうじいさんが待ち構えていたのみであった やりきれなさとそんなバカな場所へワザワザ行ってしまったという自責の念を堪えつつ、大型スーパーへ買い出しに ほんとうにめまぐるしくて、グルグル回っているような状況である 足の踏み場もなく、またどこかのなんちゃらかんちゃらへと、出かけないといけない それらの書類は見当たらない そして、お決まりの如く、「その書類ってワードかなんかで出来ないんですか?」と、また何十年も前から言っているが、一向に変化の兆しは見当たらないで、またこの書類に手書きをしている 引っ張り出してきた前年度の書類とはいったいどこがどー違ったかというよりも、年々にして書類が増えているのが実態でさえあったのである また書類書きおばちゃんに徹するのみである こんな風で、何もまた手にはつかないまま、終日は経過するというものであった 私には宿題が他人の何倍もいや、何千倍も日々、出題され続けている感じに思えてくる それで、いつも会議にこないだとか、時簡に遅れてきやがってとか、挙句の果ては、何もやらねーくせに生意気な口を利きやがるなといった調子で対応されるのが、常だった 在り難かった もうここへ来るという理由に終止符を打ってくれたからだった もう嬉し涙でいっぱいだった 何度も何度も感謝して、オサラバした とてつもない憂鬱という黄昏が重くのしかかっていた またもや酸素不足状態に陥りそうだった
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